水くさくない水「博士山ブナ清水」～お知らせ「Information」～昭和観光

●水くさくない水「博士山ブナ清水」

人間生命にとって日々欠かすことのできない、水。
世界的にみても実に豊富で良質な水を、あたりまえのように飲み、使ってきた日本人にとって、近年まで水にビールよりも高いお金を払うとは実に滑稽な話でしかありませんでした。しかしながら、現在の日本は・・・・、ご存知の通り「水商売」花盛り。環境省が「名水百選」を選定するということ自体、国土の哀しい現況を端的に物語っているのかもしれません。

四方を山に囲まれたここ会津若松でも、残念ながら市内の水質劣化は進んでいるようです。周囲でも、水道水をやめて日常的にミネラルウォーターを飲む方は増えています・・・
すかす!!、会津にはまだまだ「田舎ぢから」健在。車を少し走らせれば、「本物の水」は手軽にタダで味わえます。今回は、そうした「湧き水」の中から、とっておきの水をご紹介致します。

会津若松中心部から南西方向を望むと、そこに博士山があります。イヌワシの生息地としても知られ、ブナ原生林が残る貴重な自然の宝庫です。それは勿論、この経済効率優先のご時世、陰には地元の方々の大変な保護努力があるということを忘れてはなりません。その博士山を昭和村方面へ抜ける国道401号線沿いに、通称「ブナ清水」はあります。※会津若松方面から向かうと、道路左手、見落としがちな処なので、ゆっくり安全運転でどうぞ。

この清水、とにかく水量が豊富です。チョロチョロ流れる水を並んで待つというようなことはありません。ペットボトル程度なら、あっという間に一杯になります。この水量に、ブナ林を長い時間をかけて通過し地上に溢れ出た自然の力を感じ、畏怖と感謝の念を覚えます。

手をかざすと、その冷たさ、清涼さ。先ずは手杓子で軽く口に含めば、瞬間その軟らかさ、
「あ～、日本に生きててよかった。。。」
喉を滑っていくというのは、正にこういうことなのでしょう。何ら手を加えていない本当の「ただの水」は、色々と噂もある「タダでない水」とは違うことを実感してしまいました。
ただ一言、「美味しいです。」