飯盛山−お知らせ−昭和観光
●飯盛山−会津若松おすすめスポット−file02
「先日はありがとうございました。山菜最高でした!。・・・・(中略)・・・・、ただ一つ気になったのは、飯盛山です。全国どこも観光地は仕方のないことですが・・・。土産物屋と修学旅行生の喧騒は、白虎隊の墓地という雰囲気ではなかったです。うるさ〜い!。出発前にいろいろ調べて楽しみにしていたところだったので、正直少々がっかりしました。静かな松平家御廟(登るのが大変でしたが、感動致しました!)の後で回りましたので、なおさらそう感じたのかもしれません。飯盛山の方は商売商売よりも、もう少し落ちつきがあってもいいかなと思います。・・・(後略)」
東京からお越しいただいたNさんより、先日厳しくも愛の溢れるご意見をいただきました。旅行業に携わる者としてだけでなく、一会津若松市民として、慙愧に堪えません。同時に、直言に感謝申し上げます。確かに現在の飯盛山は、歴史に想いをはせる鎮魂の墓地としてよりも、単なる「旅の確認場所」になっていることは否めません。訪れた多くの方は、手を合わせ眼下市中を眺め、あとはもう追い立てられるように山を降りられているのではないかと思います。恐らく「大したことのない場所」として、皆様の記憶の片隅から消えていくのかと思うと哀しいかぎりです。
しかし、一歩踏み込んで観方を変えますと、飯盛山一帯は、聖俗入り乱れた「観光ぢから」に満ち溢れております!ちょっと斜めに観ますと、本来静謐であるべき墓地とはまた違う面白さが湧いてきます。白虎隊の少年達の無垢で純粋な魂を直視するだけでなく、少々不謹慎ながらキッチュなズレた視点でも飯盛山は楽しむことが可能です。
ムッソリーニから送られた石碑を仰ぎ見れば、なぜここにこれがあるのか?ファシズムや軍国主義に利用されたといった単純な観方でなく、それは古代ローマの美学にまで妄念は広がります。案外、ムッソリーニの方が、現在の私たち日本人よりも深く白虎隊自刃の価値本質をつかんでいたのかもしれません。また、栄螺堂(さざえ堂)及びその周囲の歌碑や看板等はなぜこんなにズレた感覚になっているのか?栄螺堂は周囲を巻き込んで、精神の二重螺旋をも形作っています(笑)。具体的な事例は申しません。現地で探し、感じ考えてみてください。その真意をあれこれ探るのもまた楽しいものがあります。。。と、一旅行業者一会津若松市民としてあまり変なことばかりも言えませんので、真面目に、飯盛山にお出でになった際は是非歩を進めていただきたいポイントを一つご紹介致します。
白虎隊自刃の地へ向かう途中に、左へ曲がる看板が出ております。故リヒャルド・ハイゼ氏の墓です。氏は、白虎隊の精神に感銘を受け、没した後遺言通り飯盛山に埋葬されました。ご子息エーリッヒ・ハイゼ氏もまた同地に眠っておられます。
参考:「日本人の忠誠心と信仰」リヒャルド・ハイゼ著 瀬野文教訳(草思社)
共鳴した精神の地で死後眠りたいと思わせるほどに突き動かされた心。このドイツ人親子の簡素な墓は凛とし、何か決然とした空気が漂っています。ここでは、白虎隊士とはまた違った意味で人間の強さ、不思議さを感じざるを得ません。白虎隊自刃地途中で、ほんの数分でも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
リヒャルドハイゼ先生は明治二年キール市に生まる同三十五年東京高等商業学校獨逸語教師に聘せられ學習院及慶應義塾に教職を兼ね子弟の薫陶に盡瘁すること二十有餘年功に依り勲三等旭日章を賜ふ大正十三年歸国滿洲事變に際し反日論起るや壽府に在りゾルフ前駐日大使と共に筆陣を張り之か是正に努む晩年大連に在住合春偶北京に游び病を得て長逝す先生人格高雅國士の風あり夙に白虎隊の誠忠に感銘之を筆舌に載せて汎く世に紹介し自亦飯盛山に眠らんことを遺言すここに敬慕する友人門弟約四百名若松市當局の協力を得て此地を卜し先生の念願に應ふ
昭和十五年十一月十七日 ハイゼ先生記念事業會(碑文ママ)
ともあれ、白虎隊士が自刃してから百四十年あまり、近いようで遠い月日は流れました。今の飯盛山は彼らの目に一体どう映っているのか、私らは彼らが自ら刃を立てた精神のいかほどを理解しているのか・・・、白虎隊は最早「神話」となるだけの時が流れました。飯盛山が通俗観光地となるほどに、今後はまた新たな聖地として再生されていくことでしょう。合掌。
(7/12/2007)
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